約 80,483 件
https://w.atwiki.jp/twinko/pages/40.html
人物 人というか物。密室の中で使うと非常に危険。 言い訳 べ、別に「水銀燈」って付けたかったわけじゃないんだからね! 辞世の句 なせば鳴る(主に腹) 関連項目 水銀党党首(新しくページを作成) ヲタク(新しくページを作成) 外部リンク コメント tst -- てst (2008-01-24 18 16 04) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sieanovel/pages/34.html
制服案置き場。 とりあえず候補デザインをおきます。 穴が開くほど眺めてくださいっ! 初等部男子 再び二つ提案します。 女子と対になる、という感じで考えてみました。 ちょっとシンプルすぎたかとも思いましたので、もっと付け足せ~等等ありましたら遠慮なくどうぞ。 A案 B案 初等部女子 とりあえず二案でたので置いておきます。 A案B案共にテーマは『まだまだ親の着せ替え人形』 学校とはいえ商売なので、制服なんかはお貴族様にお気に召すようなデザインにすると思うのです。 そして初等部は基礎の基礎なので、それほど機能的なものでなくてもよいはず。 なので『着飾る』ことを意識してみました。 B案に決定との事で、後日ネクタイに書き直して色を塗りたいと思います。 B案
https://w.atwiki.jp/ifrozenteacherss/pages/518.html
お題『殴り合い そのあと夕日に向かって走る』 女子A「…で、これが部活動費の割り当てで、新入部員の名簿はこちら…それと…」 水銀燈「…分かったわぁ…。そこに置いといて…」 春…何かと忙しいこの季節、水銀燈は日々の業務に忙殺されていた。 一昔前…少なくとも、大学にいた頃には全く想像できなかった光景である…。 水銀燈「…どこで道を間違えたのかしら?夏休みは多いし、生徒なんか適当にあしらえばいいしって思ってたのに…」 真紅「何をブツブツ言ってるの?お疲れのところ悪いんだけど、明後日の全校朝礼で喫煙に関するスピーチをして頂戴。いいわね?」 また仕事が増えた…と、ため息をつく水銀燈。 今抱えている仕事の量を数えるだけで、思わずめまいがする。 三日三晩、徹夜で仕事をこなしたのに、仕事の量は増える一方… 水銀燈「…頭おかしくなりそう…。ちょっとヤクルトでも飲んでこよ…」 そう言うと、水銀燈はふらふらと席を立った。 水銀燈「…はぁ…」 そうため息をつくと、水銀燈は自室のベッドに倒れこんだ。 今日は最悪だった…。仕事は増えるわ、ヤクルトは金糸雀に飲まれてるわ、視聴覚室で見ようと思っていた『ファイトクラブ』は、雛苺に別のものを上から録画されているわ… 例を挙げれば、本当にキリがない。 水銀燈「…とにかく、シャワーだけでも浴びないと…」 よろよろとバスルームに向かう水銀燈。 ふと、洗面台の鏡に映った自分の姿を見ると、そこには自分の疲れきった顔が映っていた。 そこには、かつての美貌など見る影もなかった。 水銀燈「…もう、これ以上耐えられないわ…。」 苦悩に満ちた顔で、水銀燈はそうつぶやいた。 薔薇水晶「銀ちゃん!!いつまで寝てるの!?早く学校に…」 いつもと変わらぬ朝…。ただ1つ違うことがあるとすれば、ベットの上に水銀燈の代わりに手紙と携帯電話が置いてあることだった。 まさか…と思いつつ、薔薇水晶は手紙を読み進める。 薔薇水晶「…『しばらく旅に出ます。正直、私には教師はむいていないと思います。みんなによろしく。じゃあね。』…。銀ちゃん…学校、辞めちゃうの…?」 それは火を見るより明らかだった。 ましてや、今回は自分たちと連絡を絶つため、携帯電話も置いていっている…。 薔薇水晶「…もう、私たちとは話もしたくないって事…?」 その時、薔薇水晶の目から、大粒の涙があふれだした。 真紅「そう…困ったわね…。」 薔薇水晶の報告を聞き、真紅はため息をつきながらそう言った。 雛苺「は、早く水銀燈を連れ戻すの!!」 翠星石「そうですぅ!!今すぐその首根っこをつかんで、引きずり戻すですぅ!!」 真紅「待ちなさい!!多分、今水銀燈は何かで悩んでいるの…。今はそっとしておくのが一番だわ…。」 でも…と反論する翠星石と雛苺。真紅は続けてこう言った。 真紅「そりゃあ…私だって、水銀燈にこの学校を去られちゃ寂しいわよ…。だけど…」 翠星石「じゃあ、やっぱり今すぐ探すです!!この翠星石に、何の挨拶もなしに去ろうなんて絶対許さないですぅ!!」 蒼星石「…でも、どこを探したら…」 その時、一人の用務員と生徒が、職員室の中に入ってきた。 水銀燈「…変わってないわね…。ここも…。」 丘の上にそびえ立つ、古い礼拝堂を見て水銀燈はそうつぶやいた。 寂しいことや辛いことがあると、いつもここで遊んでいたっけ…。 つい昔のことを思い出し、感慨にひたる水銀燈。 さて、これからどうしようか…と考えていた時に、突然後ろからけたたましい音を立てて、ヘリがやってきた。 そして、そこから次々とどこかで見たことのある顔が飛び出してくる。 この場所のことを知っているのは、昔からの親友のあの子しかいない…ということは…! 水銀燈「メイメイ…!余計なことを…!!」 翠星石「なーにが余計なことですかぁ!!この翠星石に何の断りもなく、いなくなりやがってぇー!!」 水銀燈の胸ぐらをつかみ、揺さぶる翠星石。見ると、その目はうっすらと潤んでいた。 翠星石が落ち着いたところで、真紅はあるものを水銀燈に見せた。 真紅「…見なさい、私の服の袖を…!あなたがいなくなったと知った生徒が、涙や鼻水まみれの手で私の手を握ってくるものだから、こんな酷い事になってしまったのよ!?何で、前もって相談しないの!?」 翠星石「そうですぅ!!勝手にいなくなるなんて卑怯ですぅ!!あとケータイも、『携帯』電話って言うぐらいなんだから、しっかり携帯しやがれですぅ!!」 蒼星石「水銀燈…もし君が辛くなった時は、いつでも僕が手助けするよ…?だから…」 雛苺「き、昨日はごめんなさい…。ちゃんと『ふぁいとくらぶ』のDVD買っておいたから、帰ってきてほしいの…」 金糸雀「ヤ、ヤクルトもあるかしらー!!」 めぐ「先生…今私がここにいられるのは、あなたのおかげなんです…。それを、何もいわず…こんな形で去られてしまったら…私…」 薔薇水晶「銀ちゃん…お願いだから、帰ってきて…。」 雪華綺晶「帰ってこないと…やだ…。」 ある者はうつむきながら、そしてある者は涙を流しながら自分の思いを、水銀燈にぶつけた。 そんな光景に、水銀燈はただ呆然とするばかりだった。 それを見て、真紅は水銀燈に声をかける。 真紅「見なさい。あなた一人がいないだけで、こんなにも悲しむ人がいるのよ?それを何もなしに出て行ってしまうなんて、あんまりじゃない?」 水銀燈「…。」 真紅「…それに、辛い時は辛いって言って頂戴。昔からそうだけど、何であなたはそう、自分1人で全てを解決しようとするのよ…。みんな仲間なんだから、少しは信頼しなさい…。悪いようにはしないから…。」 水銀燈「…機会があればね。」 真紅「そう…で、どうするの?学校には戻るの?それとも…」 水銀燈「…そうね。学校に忘れた荷物もあるし、取りに戻るのも悪くないかもね…」 そういうと、水銀燈はヘリへと乗り込んだ。急いで、みんなもそれに続く。 やがて、全員が乗り込んだところで、ヘリを発進させる雪華綺晶。 その行く手には、綺麗な夕焼けが広がっていた。 真紅「水銀燈!もう2時間19分も遅刻よ!!今まで、一体何をしていたの!?」 次の日、学校ではいつも通りにぎやかな声が響いていた。 朝から元気な真紅とは対照的に、水銀燈は目をこすりながらこう答えた。 水銀燈「何って…私はあなたと違って繊細だから、朝は弱いの。分かる?それに、来てやってるだけでも有難いと思いなさぁい♪」 真紅「なっ…!!」 水銀燈「それに、昨日辛い時には無理するなって言われたしねぇ♪」 そう言うと、水銀燈は雛苺から貰ったDVDを手に、視聴覚室へと向かった。 そんな姿を見て、「やっぱり甘やかすんじゃなかった…」と、真紅は昨日の行動を後悔したそうな。 完 注:殴り合い=『ファイトクラブ』で逃げてみました。 その数日前の話
https://w.atwiki.jp/ifrozenteacherss/pages/995.html
注:このお話のJUMは、有栖学園の教員の一人です。 吸い取りましたね? 「水銀燈せんせーい」 元気良く水銀燈を呼ぶ水銀燈の同僚である雛苺。 「なぁ……ひぅ?!」 なぁに? と、振り向こうとした瞬間なぜか胸を後ろから鷲づかみにされてしまう水銀燈。 「ちょっ!? ちょっと雛苺先生!?」 「……む、やっぱりおっきいの……うらやましい」 「えー……えっと、ほ、ほら雛苺先生はまだ成長するわよぅ!」 とりあえず、水銀燈は慌てながらも雛苺にそう告げるが……ここに邪魔者が参上する。 有栖学園一、悪戯大好きなツンデレ教員翠星石である。 「ふっ、あめぇですぅ。バカ苺。水銀燈の言葉にみみぃ貸すのはダメですよ~」 「はぇ?」 「そう……バカ苺は、水銀燈に何かを吸われてるですぅ! だから、水銀燈はこーんなにスラッとしててボンキュボン! なのですぅ!」 そんなわけあるか。と水銀燈は怒るを通り越して呆れた。 さすがに、雛苺もこの言葉を信じるわけは無いと思ったのだが……なぜか、じっと水銀燈を見ている雛苺。 「うっ……」 ちょっと退く水銀燈。 相変わらずジィイイイイッと穴が開くぐらいに水銀燈を見る雛苺。 「吸い取ったの?」 「ち、ちが……」 「吸い取ったのね? 雛のナニかを吸い取ったのね?」 訳のわからない気迫を纏った雛苺を見て更に退く水銀燈。 「かえしてなの~かえしてなの~~~かえしてぇ~」 ぴょんぴょんと飛びながら水銀燈にそういう雛苺。 いつもなら、水銀燈が手玉を取るのだがその逆で珍しく水銀燈が手玉に取られていた。 そんな二人の光景を見て、ニヤニヤと笑うのは翠星石。 ふと、そんな三人の所へ一人の男性教員がやってくる。桜田ジュン。通称JUMと呼ばれる有栖学園では珍しい男性教員だ。 「なにしてるんです?」 「お、JUMじゃねぇですか。なぁにちょっとした事ですよ」 「? 雛苺先生。なにしてるんです?」 翠星石にこれ以上尋ねても答えが返ってこないとわかりきっているJUMは、二人の当事者が一人雛苺に声をかける。 「あ、JUMなのー。えっとね、水銀燈先生が、私のナニかを吸い取って。スラッとしててボンキュボンなの!」 訳がわからない。率直にそう思うJUM。 とりあえず、雛苺の頭を撫でながら水銀燈の方を向けば。目と目が合う。 『ボスケテ』(アイコンタクト 『貸し壱で』(アイコンタクト 『体で払う』(アイコンタクト 『(ため息)後で、雑務付き合ってくださいね』(アイコンタクト 一通り、目と目での会話が終わるとJUMは、雛苺と同じ目線になるように屈む。 「雛苺先生。不死屋の苺大福買ってきたんですけど食べます?」 「! もちろんなの!! すぐ行くの! さぁ逝くの!」 「なんか、最後の言葉ニュアンス違う気が」 「気にしないの!!」 「はいはい」 そんな雛苺を見て苦笑するJUM。 雛苺とJUMはその場から去っていった。 「さて……翠星石せぇんせぇぇぇい?」 「ひぃ?!」 「ちょぉおおおっとお話しましょうかぁぁあああ??」 「ちょっ、おめぇ待つです! 私は無実……」 「問答無用!!!」 「ウヒャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」 その後、やけにおとなしく雑務をこなす翠星石の姿が見て取れたとかなんとか。 ちなみに、ちゃんと水銀燈はJUMの雑務を手伝った。 終わり。
https://w.atwiki.jp/rozenrock/pages/629.html
Story ID o7aIRYTdO 氏(133rd take) 真紅「今度は『Country Roads』を演奏してみたいのだわ」 メンバーとの定例会議での出来事、真紅は急にそんな事を言った 水銀燈「あらぁ、おばかさんの真紅にしては随分まともな意見じゃないのぉ」 蒼星石「いいねそれ、結構様々なバンドもこの曲をカヴァーしてるし」 水銀燈、蒼星石は賛成のようだ。また、翠星石達もやってみたいらしく、次回のライヴの曲目に『Country Roads』が追加された その時、水銀燈はこう言った 水銀燈「そう言えばぁ、最近マンネリだから、ゲストを入れるのはどうかしらぁ」 真紅「ゲスト…?」 水銀燈「そうよぉ、そうでなくてもここ最近、真紅と雛苺の喉の調子が悪いんですもの」 確かに、ここ最近喉を酷使する曲が多く、のど飴等を舐めても声が少しガラガラなのである なのてここ数日中のライヴでは、インスト曲の演奏が多いのである 翠星石「確かにそうですぅ、でも、誰をゲストにするか決まってるんですか?」 水銀燈「あら、大丈夫よぉ」 蒼星石「え、誰なの?」 水銀燈「ここ最近注目を集めている、【歌姫】柿崎めぐよぉ」 全員「ブッ」 その台詞を聞いた瞬間、メンバー全員(水銀燈以外)は飲んでいた紅茶を吹き出した 金糸雀「水銀燈、ついに頭がおかしくなったかしら?」 水銀燈「あらぁ、そうじゃないわぁ。元々めぐとは幼なじみだったのよぉ」 薔薇水晶「確かにそうだけど…」 水銀燈「大丈夫よぉ、オファーはとってあるわぁ」 蒼星石「じゃあ…」 金糸雀「次回のライヴは…」 雛苺「柿崎めぐfeat.Rozen Maidenでいくのね」 水銀燈「そうよぉ、彼女は私達Rozen Maidenが好きだから今回のオファーを受けてくれたのよぉ」 真紅「え…?」 真紅の顔が凍った 実は真紅自体、柿崎めぐのファンで、そのめぐがRozen Maidenが好きだから引き受けてくれたなんて思いもしなかったからである 真紅「良いわね…水銀燈、感謝するわ」 水銀燈「その代わり、真紅ぅ…言い出しっぺなんだから完璧な演奏をしなさいよぉ」 真紅「誰に向かってものを言ってるの? 水銀燈。私は誇り高きRozen Maidenのギタリスト ヴォーカルよ」 蒼星石「じゃあ、今回のライヴは全て柿崎めぐfeat.Rozen Maiden versionでいこうよ。いつもとは違う僕達を見せよう」 金糸雀「じゃ、解散かしら」 水銀燈(めぐ…あなたの夢、遂に叶えられそうね…) そしてライヴ。今回はゲストに柿崎めぐが居たせいで何時もの何倍もの客が来ていた そして、遂に最後の曲目… 蒼星石「さぁ、もう最後の曲になってしまったよ」 水銀燈「時間が過ぎるのは早いものよぉ…」 翠星石「でも、Rozen Maidenも柿崎めぐも、何時もこの時を忘れないですぅ」 めぐ「じゃあ、いきましょう『Country Roads』」 歓声が、響く 終 短編SS保管庫へ
https://w.atwiki.jp/ifrozenteacherss/pages/307.html
水銀燈「悪いわねぇ…買い物に付き合ってもらっちゃって…」 カートを押しながら、そう言う水銀燈。「全くですぅ」と翠星石。 その日、外食続きでお金の無い水銀燈は、家庭科担当である翠星石と、雛苺を連れて近所のスーパーへとやってきた。 どうせ買うのなら、専門家の意見を聞いたほうがいいのではと考えての行動だった。 翠星石「雛苺、いつまでそこでお菓子を見続けてるですか!?もう行くですよ!」 雛苺「えー!?待ってーなのー!」 そういい、急いでみんなの元へ駆け寄る雛苺。 そして、あらかた買い物を終えると、水銀燈は雛苺の車の運転席に座った。 いつも愛用してる車でスーパーに行くというのは、水銀燈のプライドが許さなかったらしい。 水銀燈「じゃあ、帰るわよぉ」 そういうと、水銀燈は静かに車を発進させた。 その後、車内では学校の話や、料理の話などいろいろな話が展開された。 その時、ふと鼻をかもうとポケットからティッシュを取り出そうとする雛苺。 しかし、ポケットに手を入れた瞬間、ある異変に気がついた。 雛苺「きゃあああああああ!!」 その悲鳴を聞き、思わず急ブレーキをかける水銀燈。 水銀燈「…ちょっと、何なのよぉ…急に大声出して…」 雛苺「ど、どうしよう…。さっきのお店にあったお菓子、お金払わずに持って来ちゃったの…。」 翠星石「はぁああああああ!?何してくれてるですか、このおバカ苺!!」 そう言いながら、雛苺の頭を叩く翠星石。一呼吸おいてから、話を続ける。 翠星石「…まあ、一緒にいたのが蒼星石や真紅じゃなかっただけマシかもですぅ…。やっちまったもんは仕方ねぇから、さっさとみんなで食っちまうですぅ♪」 そう言って、証拠隠滅を図ろうとする翠星石。「ダメよ!」と、その手を払う水銀燈。 翠星石「痛っ!何しやがるですか!?」 水銀燈「今からそれ、戻しに行くわよ。」 いつになく真面目な顔つきで、水銀燈はそう答えた。 翠星石「な、何言ってるですか!?そんなの、わざわざ怒られに行くようなもんですぅ!!」 雛苺「うー…怒られるの、怖いのよ…。」 水銀燈「仕方ないでしょう?わざとじゃないとはいえ、持ってきちゃったのは事実なんだし…」 「でも…」と、雛苺。 水銀燈「私もね、昔万引きしたことがあるの。その時、私も今のあなたみたいに悩んだわ。 でも、気がついたら1回が2回、2回が4回って具合にどんどん増えていっちゃったの…。 で、ある日見つかって、親呼ばれて…。その時、親の顔見て初めて気がついたわ。なんて馬鹿なことしてたんだろうって…。」 運転席から手を伸ばし、雛苺の頭をなでながら話を続ける水銀燈。 水銀燈「一度悪いこと覚えちゃうと、その根はどんどんと広がってしまうの。まるで、白い紙に墨汁を垂らしたようにね。だから、早めに手を打たないとダメなの。 …ほら、翠星石を見てご覧なさい。もう手の施しようの無いことになってるでしょう?」 翠星石「なっ!?言うに事欠いて、なんて事言いやがるですか!?」 そんな翠星石の声を無視し、水銀燈の話は続く。 水銀燈「あなたには、とってもいい子だわぁ。ちょっとお馬鹿さんだけど、とっても素直だし、みんなに優しいし…。だからこそ、私が歩んだような道を歩んでほしくないのよ…。わかった?」 雛苺「…うい…。」 水銀燈「よしよし、大丈夫よ…。事情を話せばきっと分かってもらえるわぁ。」 そういうと、水銀燈は車をUターンさせ、元来た道を戻り始めた。 完
https://w.atwiki.jp/rozenrock/pages/149.html
真紅の話を聞き終えた金糸雀は腕を組み「ん~」と少し考え、言う。 「その話だと水銀燈と白崎は付き合ってはいなかったかしら?」 「うん、だけど後で後輩に聞いた話なんだけど白崎が真紅の声を選び、新しいギターの人を見つけるまでに2~3回ほど一緒に歩いてるのを見たらしいよ。とても仲良くまるで恋人のようだったと言っていたよ」 蒼星石が説明する横で雛苺が相変わらず頬を膨らませて言う。 「真紅と水銀燈はおなじようにスキっていわれたの~」 真紅は紅茶のおかわりを注文しながら雛苺の言葉を訂正する。 「雛苺、前にも言ったように白崎は私の声、水銀燈のトーンをスキって言っただけなのだわ。そこに恋愛感情なんて存在しないわ」 首をかしげる雛苺に翠星石は口に含んでいた氷をプッと飛ばす。 「バカ苺が話しに入ってきたらヤヤコシくなるですぅ、お子様は黙って聞いていやがれですぅ」 「あぁ~ん、汚いのぉ~」 飛んできた氷を避ける雛苺のとなりで金糸雀は真紅に最後の疑問を聞く。 「じゃぁ、あの5月の音楽祭に水銀燈もなぜメンバーとして一緒にヤッてたのかしら?」 それには先ほど氷を飛ばした翠星石が答える。 「それは、この話をまだ真紅から聞いていなかった翠星石が無理やり水銀燈を引っ張っていったですぅ。その後に水銀燈はギターを止めてしまいやがったですぅ」 残念そうに肩を落とす翠星石。まだ納得がいかない金糸雀は薔薇女子高に転校し始めてのイベントであった5月の薔薇女子高 春の音楽祭を思い出していた。 ・・・・吹奏楽部のクラシックや有名な映画音楽、同じ校内の真紅達のようなバンドの演奏を聴いていた。 (みんなどうってことないのかしら~) これが当初の金糸雀の感想。 (そろそろ飽きたのかしら~) そう思ったとき真紅達が現れた。 (あっ、マイケルもいるかしら~) 水銀燈はずっとうつむいたままギターを弾き翠星石のドラムが続き真紅の声が入る。 (あら、U2のDESIREかしらぁ~・・次はNIRVANAのABOUT A GIRLね、なかなか面白い子達かしら~) 金糸雀をはじめ体育館の全員がしだいに真紅達の音の中に入っていく、しかし真紅、雛苺、翠星石、蒼星石には解っていた。 ふてくされた表情の中に諦めのような目をした水銀燈のギターの音色を真紅の声が無理やり引っ張っているのを・・・・。 金糸雀はタメ息交じりで言う。 「もったいないかしら~。水銀燈のギターはイイ感じだったのにぃ~」 「イイエ、水銀燈の本当のギターはあんな気の抜けたトーンではないのだわ」 真紅の言葉に驚きの声を出す金糸雀。 「えぇ、あれでダメなのかしら!本当の水銀燈のギターを聴いてみたいのかしら~。よぉ~し、このカナが明日かならず水銀燈を説得するかしら~!!」 金糸雀が決心した夜、水銀燈は一人あてもなく駅ビル地下にあるショッピングモールを歩いていた。 トンッ、店から出てきた男の肩に引っ掛けているソフトケースが軽く水銀燈の横顔に触れる。 「チッ」不機嫌な顔を男に向けたあと男が出てきた店にも目を向ける。 ショーウインドウにレスポールや年代物のフェンダーなどが飾られていた。 自分では気付かないうちに足は店の中に向かって進む。 壁にかけられているギターを1本1本と見ていく水銀燈。 (シャーベル、グリーンミーニーぃ?翠星石が好きそうな色ねぇ・・フフフ) 自然と笑みが口元に現れる。 知らない間に水銀燈の心の中に独特の振動が芽生えていた。 それはある種の音楽がもつビートのようでもあった。 忘れかけていた、いや無理に忘れ、閉ざしたはずの感情がかすかに甦る。 見ていただけの水銀燈の手が伸びギターに触れてみる。トン、トン、トン、心の中の振動が大きくなる。 水銀燈の顔にはより柔らかくより自然な笑みが広がっていく。 ビンッ・・指で軽く弦を弾く・・ドン、ドン、ドン、振動はより確かなものに変わろうとしているかのように大きくなる。 それはトキメキ、衝動という言葉に近いものかもしれない。 そのとき他の客がギターの試し弾きを始めたのかあるメロディーが水銀燈の耳に入る。 「チッ・・シラケたわぁ~。こんなジャンクメロディーを聴くなんて」 そう独り言をいうと水銀燈はENJUの曲のイントロが流れ出した店から出て行った。 しかし店から出る水銀燈の口元にはかすかに笑みが残されている。 そして心の中の振動は大きなままトキメキと衝動を形取りはじめていた。 * 昼休みを告げるチャイムが鳴るとそれぞれがお気に入りの場所に移動する。 水銀燈は一人いつもの屋上の片隅に行き、そこから見える海を眺めパンを食べていた。 真夏の海からふく熱風に銀色の髪を踊らせ静かに手すりから下を覗くとイチョウの木の下で真紅、雛苺、翠星石、蒼星石が大声ではしゃぎながら昼食を取っているのが見えた。 ほんの数ヶ月前までいた場所を見ていると後ろから突然目隠しをされる。 「こぉんな所に居たのかしらッ、水銀燈」 金糸雀が笑いながら立っている、その金糸雀の手には12月にある薔薇女創立記念祭の出場用紙が握られていた。 「なァに、その紙?」 少し言いにくそうに金糸雀は話を再結成した真紅達のバンドと12月の記念祭について言うと水銀燈はポケットからタバコを取り出しジッポーライターで細長いタバコに火をつけ静かにフゥ~と煙をはきだす。 「興味ないわぁ~、だいたい私ギターもってないものぉ」 「えぇ~、5月のマイケルはどうしたのかしらぁ~?」 「そんなの売っちゃったわァ、結構な金になったわよぉ。それでコレを買ったのぉ。残りはパチンコね。ウフフフ」 と水銀燈は小さな薔薇のレリーフが埋め込まれたジッポーライターを金糸雀に見せる。 「マ、マイケルがライターに・・・」 驚きを隠せない金糸雀はじっと水銀燈の顔を「ありえない」と言いたそうな表情でみる。 「そ、それじゃ、カナが持ってるギターを貸すかしら?」 金糸雀がギターを持っている、その以外な組み合わせに驚く水銀燈。 「貴女ギターもってるのォ~?ウクレレとかはナシよぉ」 「こう見えてもカナは小さい頃バイオリンとか習ってたのかしらッ。ギターも弾けるのよ。もってるのはサンバースト・レスポールでお父様に頼み込んで買ってもらったジョーウオルシュのモデルなのかしら」 「なァに、そのジョーなんとかってギター?まぁ私には関係ないわぁ~。だいたいギターもってるなら貴方が真紅のバンドに入ればイイじゃない?」 そういい残し水銀燈はまだ吸い終わっていないタバコを屋上から投げて去っていく。 その後、水銀燈はサボったらしく午後の授業に姿は現さなかった。 金糸雀は昼休みの一連の話を真紅達につたえる。 「それは初耳ですぅ、金糸雀がギターをヤッていたなんて以外ですぅ!」 水銀燈を説得できなかった金糸雀に向かって真紅がいう。 「今の水銀燈はそっとしておくのだわ。それはそうと水銀燈の言うように貴女がバンドに参加してもらえたら助かるのだわ」 「えぇ、カナが参加してもイイのかしら~」 横で聞いていた雛苺も真紅の案に喜ぶ。 「それがイイの~、さっそく今日から練習なの~」 モヤモヤした気持ちのまま水銀燈の足はいつの間にか楽器屋に向かっていた。 それは初めて自分のギター、金糸雀にマイケルと名づけられたフライングVを買った店に向けられていた。 先日から自分の胸の中で高鳴り始めたあの忘れたはずの夢に少しずつ見えない天井から小さな小さなスポットライトが照らし始めている。 そんな自分がモドかしく、そして少しイラダチはするが心の中の振動は今やはっきりと形になりつつあった。 「いらっしゃい・・あぁ、キミか。どう?ギター弾いてる?」 初老の優しそうな目をした店主が笑顔で水銀燈に挨拶する。 「えぇ、まぁねェ。今日はちょっとよってみただけよぉ」 水銀燈は店内のギターを見て回る。 真新しいボード、張りつめた弦、店のライトに光るアーム、それに触れていく水銀燈。すると今まで水銀燈の中で霧のように覆っていたモヤモヤ、イラダチが不思議と消えていく。 「キミは本当にギターが好きなんだね、目が凄く笑っているよ」 店主の言葉に困惑しつつも笑顔になり答える水銀燈。 「そ、そうかしらぁ?・・私そんな顔してるぅ?」 「あぁ、してるよ。コレでも楽器のプロだよ。好きな人はみんな目が笑ってるもんだよ。それ試しに音を出してごらん」 店主は水銀燈が触れているギターとアンプを繋ぎ水銀燈に渡す。 初めてギターを持った時のように水銀燈の手には薄っすらと汗が出る。 今やはっきりと水銀燈にも解るくらいのトキメキと衝動が心の中で大きな風のようになり身体を疾走する。 弦を押さえピックをつまむと自然と疾走していたトキメキと衝動は穏やかな春風のように優しくなり水銀燈の身体の中を満たしていく。 そして静かに息を吸い込み弾き始める。 その水銀燈の指先を通じアンプからはWHERE THE STREETS HAVE NO NAMEが流れ出す。 (私は音が好き、この6本の弦の振動を電気的に音に変えてるだけのカラクリ・・この音の魔法が泣いたり怒ったり笑ったりする・・) 水銀燈はいつしかギター、音、音楽、ロックに対する本当の自分の気持ち、そして夢 を見つけたような気になった。 その夢の中には真紅、雛苺、翠星石、蒼星石、金糸雀と一緒にステージで光を浴びる自分自身の姿があった・・・・。 * 私立薔薇女子高はスポーツや勉学より音楽や美術の方向に力を入れている。 そのため吹奏楽部などは県内屈指の実力で全国大会などで頻繁に表彰されていた。 それは美術部も同じであり、学校としても音楽、美術関係の部屋や部室の数は普通の高校よりはるかに多く設備も整っていた。 その中でもほとんど物置のような状態になっている音楽準備室というのが学校の裏側にあり、水銀燈はよくその準備室で昼寝をしたりタバコとマンガで時間を潰すことがあった。 「あらぁ、無いわぁ・・?あそこに忘れたかしらァ?」 水銀燈は放課後、忘れたタバコとジッポーライターを取りに音楽準備室に近づく。 「これでセットはOKですぅ、今日もヤルですよ」 翠星石の声が聞こえる。それに続き金糸雀や真紅達の声も混じる。そしてストーンズのSTART ME UPのイントロが聴こえてくる。 水銀燈は足をとめ聴き入る。金糸雀をくわえた真紅達のバンドはスタジオに入れない時などはこの準備室で練習していた。それは水銀燈がいた頃からよくやっていたことであった。 水銀燈は準備室の外壁にもたれバンドの出す音を感じていた。 もたれている壁は普通のコンクリートの壁、だが今の水銀燈にはとても厚く積み重なった時間と自分のプライドのようなもので塗り固められた壁のようにも感じた。 (フフフ、金糸雀もなかなか弾けるじゃない) 壁にもたれ水銀燈は目を閉じ金糸雀が弾くギターの音、翠星石のドラム、蒼星石のベース、雛苺、真紅の歌声を確かめるように聴いている。 曲も変わりGUNSN’ROSESのLIVE AND LET DIEが始まとニヤリと笑う水銀燈は壁ごしに聴こえる真紅達の音を捉え足でリズムを取っていた。 (2)へ戻る/長編SS保管庫へ/(4)へ続く
https://w.atwiki.jp/ifrozenteacherss/pages/116.html
普段と変わらない時間に家を出て、普段と変わらない時間に学校に到着した水銀燈。 しかし、職員室には水銀燈を除いた全員が、もうすでに集まっていた。 水銀燈の姿を見て、真紅は声を荒げる。 真紅「遅いわよ水銀燈!いったい今まで何をしていたの!」 水銀燈「んー?今日何かあったっけぇ?」 真紅「会議よ!プリントを前もって渡しといたのに、忘れてしまうとはどうしようもない人なのだわ!!」 水銀燈「…どんな内容?」 真紅「春休みに関しての会議をしたいから、早めに集まれーって内容よ!」 水銀燈「…いつそんなの配ったっのぉ?」 真紅「昨日の放課後!!そんなことも忘れてしまうなんて、老けた証拠だわ!だからそんな髪の色になっちゃうのよ!!」 水銀燈「なんですってぇ…?ちなみにコレは地毛よぉ!?」 一触即発の不穏な空気が流れる室内。しかし、予想に反してあっさりと引き下がる水銀燈。 水銀燈「…まぁいいわぁ。遅れた私が悪いんだし、今日だけは許してあげるわぁ。あ、いっけない…これシャーペンの芯入ってなかったわぁ…真紅、あなたの使ってる芯の濃さっていくつ?」 真紅「…?HBだけど?」 「あらそう、じゃあそれ貰っといてあげるぅ♪」 そういい、シャーペンの芯をケースごと奪い取る水銀燈。その顔には、不敵な笑みを浮かべていた。 そして放課後、何やらパソコン室で作業をし続ける水銀燈。気がつけば、もう外は真っ暗になっていた。 蒼星石「水銀燈、もうカギ閉めちゃうよ。さっきから何を一生懸命作ってるのさ?」 水銀燈「え?ふふ…ちょっと待っててぇ…。ふぅ…やっと出来たわぁ♪ちょっとコレ聞いてごらんなさぁい?」 そういって、プレーヤーの再生ボタンを押す水銀燈。聞こえてきたものはとんでもないものだった。 真紅voice「私と(渡しと) H したい人 放課後 集まれー」 蒼星石「…!!」 どうやら、ICレコーダーでこつこつと真紅の声を拾い集め、合成したらしい。 満足そうに、水銀灯は続けて言う。 水銀燈「うふふふ…我ながら良い出来だわぁ♪これ明日の放課後、放送室から流したら、さぞ面白いことになると思わなぁい?」 蒼星石「…さ、流石にそれはマズいと思…真紅!早まっちゃだめだ!!」 水銀燈「そうよねー、あの子すぐ怒るからねぇ。きっと乳酸菌が足りないのよねぇ…だから胸も無いんだわぁ♪」 真紅「…胸が無くて悪かったわね…!!」 そういい水銀燈にヘッドロックをきめる真紅。のどをしめあげられ、声にならない声を上げる水銀燈。 真紅「…水銀燈…今まで散々目をつぶってきたけど、今回ばかりは許せないわ…!さあ、死してその愚行を反省するしなさい…!!」 …その後、水銀燈は蒼星石の説得の効果もあってか、真紅に1ヶ月食事代をおごると言うことで、何とか事なきを得たという… 前回、ICレコーダーで真紅の声を編集したところ、それが見事にばれた水銀燈。 おかげで、1ヶ月は真紅に対し食事をおごることになってしまい、苦しい生活が続いていた。 水銀燈「全く…なんで紅茶のくせにこんな高いのよぉ…しかも何よ、このベノアティーって…」 翠星石「ププーッ!聞いたですよ!天下の水銀燈ともあろう者が、真紅にたかられてるとは!!!」 水銀燈「…うるさいわねぇ、お馬鹿さぁん…」 不機嫌そうに答える水銀燈。 翠星石「全く、何でそういう面白そうなことに私を誘わないですか?ほれ、協力してやるから、もう1回やってみるですぅ♪」 …そうだ、この子の存在を忘れていた…。 イタズラかけてはエキスパート、陰謀の影に翠星石ありといわれたこの子の存在を… 無言で握手を交わす2人…それは、悪だくみに関しては史上最凶の2人が手を組んだ瞬間であった。 こうして、水銀燈の家で今後の計画について話し合う2人。 翠星石「まずおめーの欠点として、作業を学校でしちまったのが原因ですぅ。こーいうのは、家でこそこそやるもんですぅ♪」 水銀燈「…確かに。でももうICレコーダーも壊されちゃったしぃ、買いなおすお金なんて無いわよぉ?」 翠星石「それです。」 水銀燈「へ?」 翠星石「そんなの、誰がやったかすぐにバレちまうですぅ。ほれ、コレを使うですよ。」 それは、以前学校行事の一環として山登りに行ったときの写真であった。その写真には、山登りで疲れ、けだるい顔をして山を登っている真紅の姿が映っていた。 翠星石「これをちょこちょこっと改造して、どこぞのエロエロな画像と合体させてネットに流しちまうですぅ♪これなら絶対身元はバレないですぅ♪ 水銀燈「…名案だわぁ♪」 止める人がそばにいないと言うのは、かくも恐ろしいことなのだろうか。2人の常軌を逸した考えは、もはや修正不可能なところにまで達していた 早速、作業を始める2人。しかし、思うように上手く出来ず、気がつけばそのまま眠りこけてしまい、そのまま朝を迎えてしまったのであった。 次の日、何か頭に違和感をおぼえ、目覚める水銀燈。どうやら頭を足で踏まれてるらしい。 激しい怒りと共に何かを言おうとしたが、それを見た瞬間言葉を失った。先に起きていたのか、翠星石も凍りついた表情でそれを見上げていた。 そう、部屋には不敵な笑みを浮かべる真紅と、心配そうな顔で見守る蒼星石の姿があった。 真紅「お昼になっても全然学校に来ないから何事かと思えば…あなたたち、またいけないことをしていたようね…?」 翠星石「あわわわわわ…し、真紅!違うですよ!!こいつが私を脅してやらせたですよ!?私は無罪ですぅ!」 水銀燈「な、何言ってるのぉ!?あなたが持ち掛けてきたんじゃなぁい!」 互いに責任を押し付けあう2人。もはや前日までの麗しい(?)友情の姿はそこには無かった。 真紅「あら、そんなに怯えなくてもいいのよ?」 真紅は不敵な笑みを浮かべながら続ける。 真紅「あなたたちが寝ている間に、色んなところをケータイで写してやったのだわ。 …もちろん、合成じゃなくて本物を。さぁて、今度はどんな風にこの償いをしてくれるのかしら? まあ、でも今以上に生徒の人気が欲しいのなら、何もしていただかなくても結構なのだわ…♪」 2人「…!!」 その後、学校で、そして街で真紅に良いように使われる2人の姿があったそうな。 そしてそれは、蒼星石に「本当はそんな写真とってないよ」と告げられるまで続いたという。
https://w.atwiki.jp/ifrozenteacherss/pages/341.html
名無しさんまとめ [ 過去投下作品 改善作業情報(自分用メモ) ] 水銀燈…下から随時更新中(「白き者の憂鬱」まで終了) [ 他の人との違い ] 生徒、特に射撃部がそんなに過激ではありません。あくまで高校生レベルです。 コリンヌとオディールが姉妹ではない等、各種キャラの設定が違う場合があります(注:各キャラ解説) 原作を意識しすぎて、失敗してる箇所が多々あります。 「ローゼンメイデンが教師だったら 」というより、「ローゼンメイデンのドールたちが、人間として生まれて、何か色々あって教師になったとしたら」といった方が正しいかもしれません。 時代別区分け 何か、作ったほうがわかりやすいかなーと思って、作ってみました。 時代別区分け 予告 戯れに作ってみました。思いつきだけで書いたやつもあります。 予告全集 水銀燈 いつもサボってばっかりで、自分のためなら他人を利用することもいとわない悪い子です。怒ると怖いですが、意外に面倒見は良かったりします。 水銀燈と生徒指導 水銀燈と浮気発見術 大捜索 水銀燈と林間学校 保健室と二日酔い水銀燈 水銀燈と新入生 水銀燈vs不良in清水 昔の水銀燈と薔薇水晶 真紅と水銀燈の奇妙なドライブ 具合悪いんでぇ・・・ 水銀燈と『商談』 水銀燈の恋愛観 視聴覚室のゲーム 銀様国外逃亡劇~civilians side~ ピンポンダッシュ 素直になれない水銀燈とサボり 水銀燈と尾行とめぐ 水銀燈と尾行とめぐ~mercury side~ 水銀燈と初等部 意地とプライド 星降る夜空の下で 逃げ出した先に見つけたもの 真昼の来訪者 昔の水銀燈と薔薇水晶 その2 招かれざるもの、心を閉ざすもの 2つの力 穏健派の逆襲 死の誘惑と黒き天使 アリとキリギリス 歌舞伎町の女王 black and white 翼の折れた天使 魂の呪縛 史上最強のナンバー2 ~ein Unterlehrer~ Rozen Maiden begins 誕生日 克服 王の帰還 薔薇盗人 賭博黙示録 お金の価値、人の価値 逃避行 道化師とマリオネット 食わず嫌い 白き者の憂鬱 初売り ハリネズミのジレンマ 代務 受験勉強 全ては水銀燈を中心に 誰かのために 真・水泳部、始動 天秤 新しき道 貨幣経済 ガイヤの夜明け 結婚生活 同属亜種 庭園 自 子 中 信用 結婚式 -eine Hochzeit- 金糸雀 「楽してズルして」が信条ですが、悪には成りきれないご様子。ちなみに、ゲームがお好きのようです。 金糸雀と株 ミラーリフレクション でぃーえす・発売日 金糸雀の節約術 視聴覚室のゲーム 金糸雀の仲裁 金糸雀と雛苺と無視 新入生誘致大作戦 旋律 発掘 策士二人 翠星石 イタズラ大好きで、いつもみんなを困らせます。でも、時折意外な一面を見せることも…。 翠星石の財布泥 相 談 翠星石とバリカン あなたと翠星石の朝 翠星石と創作料理大賞 仲間はずれ ピンポンダッシュ 蒼星石と翠星石の心遣い 翠星石と雛苺と園芸 翠星石と蒼星石の心理テスト 愚者の苦悩 桜 ~cherry blüht~ 王の帰還 発掘 食わず嫌い 翠星石と今日のニュース 蒼星石 問題が発生すると、冷静な判断力で見事にそれを解決します。また、その時の心のこもったお説教も、人気の秘密かもしれません。 蒼星石と万引き 間違えられたCD 蒼星石と翠星石の心遣い 翠星石と蒼星石の心理テスト 桜 ~cherry blüht~ 歌舞伎町の女王 訪問 お金の価値、人の価値 蒼星石の時事問題解説 -北朝鮮ミサイル試射事件- 真紅 お嬢様気質でとっつき難く見えますが、意外に世話好きなようです。ただ、つい『余計な一言』を言ってしまうという困った性格の持ち主でもあるようです。 真紅と水泳 真紅とお泊まりと豊胸 真紅の角 卒業式のリハーサル 真紅と水銀燈の奇妙なドライブ 真紅と昼寝とイタズラ 水銀燈と尾行とめぐ Rozen Maiden begins 本の行方 理解 雛苺 子供っぽい部分が多々ありますが、とっても純心で優しい子です。しかし、それがアダとなることも… 難民 雛苺と万引き 翠星石と雛苺と園芸 金糸雀と雛苺と無視 雛苺のずる休み 星降る夜空の下で 愚者の苦悩 克服 雪華綺晶 薔薇水晶の姉。普段は、何考えているのか分からない節がありますが、時々退屈しのぎにとんでもない事件を起こしてくれることがあります。 翠星石vsねずみ UNOと大戦略 難民 仲間はずれ 視聴覚室のゲーム 2つの力 black and white 史上最強のナンバー2 ~ein Unterlehrer~ 白き者の憂鬱 代務 食料奪取 薔薇水晶 雪華綺晶の妹で、水銀燈の1番の親友にして1番の天敵。曲がったことは大嫌いで、生徒のことを第一に考える、とってもいい子です。 薔薇水晶と張り紙 昔の水銀燈と薔薇水晶 昔の水銀燈と薔薇水晶 その2 薔薇水晶の日記 招かれざるもの、心を閉ざすもの アリとキリギリス 訪問 その他 愛すべき脇役たちの物語です。ちなみに、『JUM桜田』と『ジュン』は別人です。そう言うことにしておいてください。 真昼の来訪者 招かれざるもの、心を閉ざすもの 道化師とマリオネット 初売り ハリネズミのジレンマ 女たちの戦い 従者 智天使 代替授業 ウォーターカーニバル 全ては水銀燈を中心に 真夏の夜の夢 黒のワルツ 離反 複数 注:この項に無いものでも、後期に作ったものには、ほぼ全てのキャラが何らかの形で物語にかかわっています。『水銀燈』の項では、特にそれが顕著に現れています。 卒業式のリハーサル ピンポンダッシュ 闇の住人 心理テスト 逃げ出した先に見つけたもの 穏健派の逆襲 真夏の夜の夢 名無しさん的隔離 「ローゼンって何?」って状況で作ったものや、「何か違うよなぁ…」ってものばかりを集めてみました。 雪とねずみと迫撃砲 ひなまつり2 水銀燈と体育倉庫 合成大作戦 水銀燈逃亡劇 水銀燈が居るミセ、蒼星石が座ったイス 昔の水銀燈と薔薇水晶 その3 水銀燈とインターンシップ 黒衣の守護者 盗撮 オープン・ウォーター 女たちの戦い 翠星石と催眠術 昔の水銀燈と翠星石 翠星石と入学式 翠星石とブービートラップ 真紅と帰ってきたJUM 真昼のダンスバトル 運動会コスプレリレー 部活動設立 体育祭 草案 少年兵 俺のオディールの話、名無しさんの時代別に入れたほうがいいですかね? -- 管理人 (2006-05-08 02 04 48) とりあえず入れておきます。 -- 管理人 (2006-05-08 16 48 03) 面白いね -- gyarakusianekusu (2006-05-09 22 17 38) 管理人さんあ、了解ですw gyarakusianekusuさんありがとうございますw仕事中に考えたかいがありましたw -- 名無しさん(色々書いてる人) (2006-05-10 05 52 57) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ifrozenteacherss/pages/680.html
雛苺「ぶゃおゎあぁあぁあぁんっ!!」 ある日の午後、水銀燈がラウンジでくつろいでいると、前から雛苺が走ってくるのが見えた。 それを見ながら、水銀燈はため息をつきながらこう考えた。 雛苺がこんなに大泣きする時は、ほとんどこんな理由のはず…。つまり… 水銀燈「…なぁに?また翠星石に苺大福を盗られたのぉ?」 いきなり水銀燈に呼び止められた雛苺は、力強く首を縦に振った。 雛苺「翠星石は酷いの!いっつも、ヒナの事ばっかりいじめて…」 頬杖をつきながら、雛苺の涙ながらの訴えに耳を傾ける水銀燈。 そして、大体の話を聞き終えたところで、雛苺にこんなことを聞いた。 水銀燈「…そんなに嫌なら、やり返せばいいじゃなぁい。あの子とは付き合い長いんだから、弱点の1つや2つぐらい知ってるでしょう?」 雛苺「でも…」 ためらいがちにそう呟くと、雛苺はこう続けた。 雛苺「でも…そんな事したら、ヒナ…翠星石に嫌われちゃうの…。翠星石とはいつまでも仲良くしてたいの…。」 水銀燈「…バカじゃない?何で、この期に及んでそんな事…」 そこまで言って、水銀燈は少し考えた。 まあ、昔から『お子様』な雛苺に復讐など出来るはずもないだろうし、仮にしたとしてもその罪の意識で押しつぶされてしまうかもしれない…。 翠星石のことを『親友』だと思っているのなら、なおさらだ。 終わりの見えない悪夢…それから抜け出すのは、この私でさえ数年かかった…。 あの時は、誰も私を助けてくれる人などいなかった…。でも雛苺の場合は… 水銀燈「…今日だけ、特別よぉ…。」 そう言うと、水銀燈は雛苺に何かを持ってくるよう指示した。 翠星石「おっ、今日も大量ですぅ♪さ、あのおバカなチビチビが来る前に、全部いただいてやるですぅ♪」 次の日、何も知らない翠星石は雛苺の鞄を無断で開けると、中にあった苺大福を手に思わずほくそ笑んだ。 そして、キョロキョロと周囲の様子を確かめると、おもむろに苺大福にかぶりついた。 翠星石「いっただきまーすですぅ♪…………ブッ!!」 そう、それはただの苺大福ではなかった。いつもと違う味に、食べていたものを吹き出し中身を確認すると、そこには苺やアンコの代わりに絵の具がびっしりと詰められていた。 翠星石「ま…まさか…そんな…!!」 急いで鏡で口の中を確認すると、翠星石の歯はすでに絵の具の赤一色に染まっていた。 翠星石「おのれチビチビ!大人しく食べられてればいいものを、小賢しい真似しやがってぇ!!」 怒りを込めて、食べかけの絵の具入り苺大福を職員室のドアに投げつける翠星石。 その時、そのドアがガラッと音を立てて開いた。 そして、そこに立っていたもの…それは、ブランド物のスーツで全身を着飾った水銀燈の姿だった。 水銀燈「…ん?」 いきなり真正面から飛んできた苺大福に対し、水銀燈は急いでドアを閉め直し、それを回避した。 そして、苺大福がドアにあたったのを確認すると、もう一度そのドアを開いた。 さっきより険しい顔で…。 水銀燈「…なぁにこれ?あなた、また私の服を台無しにしようとしてた訳ぇ?」 ドア一面に広がる絵の具を見ながら、水銀燈は翠星石に詰め寄った。 これはまずい、と翠星石は慌てて弁解し始める。 翠星石「ち、違うです!雛苺が、苺大福に絵の具なんぞを仕込んでいたのが悪いんですぅ!不可抗力ですぅ!!」 水銀燈「ふーん…そぅ…。」 翠星石「そ、そうですぅ♪…ま、でも何もなくてよかったですぅ♪おほほほほほ…」 そう言って、どさくさにまぎれて逃げようとする翠星石の襟首を捕まえると、水銀燈はこう言った。 水銀燈「…でもあなた、雛苺のを盗んで食べようとするぐらいだから、よっぽどこれが食べたかったんでしょう?だったら、最後までしっかり味わいなさぁい…。」 それは、翠星石にとって最も恐れていたことが現実に起こってしまった瞬間であった。 翠星石「うー…もう食べられないですぅ…だから許してくださいですぅ…」 目を潤ませ、口の周りに色とりどりの絵の具を付けながら許しを請う翠星石。 そんな翠星石に対し、水銀燈は残っている苺大福を床に払い落とすと、こう言った。 水銀燈「…あ、ごめんなさぁい。めまいがしちゃったわぁ♪…でも、まだ食べられるわよねぇ?」 翠星石「え゛!?」 水銀燈「聞こえなかったのぉ?さぁ、犬みたいに這いつくばって食べなさぁい♪」 もう、それはいじめ以外の何物でもなかった。水銀燈は躊躇(ちゅうちょ)する翠星石の足を「早く…!」と言いながら蹴り飛ばすと、彼女を強引にその場に座らせた。 もはや絶体絶命かと思われたとき、翠星石にとっての救いの神が、昼食を終え職員室に戻ってきた。 蒼星石「ただい…うわっ!2人ともどうしたのさ!?」 薔薇水晶「…!?銀ちゃん…!一体何をやっているの!?」 水銀燈「チッ…邪魔が入ったわね…。」 そう言うと、水銀燈は薔薇水晶の「待ちなさい…!!」という言葉を無視して、どこかへと行ってしまった。 水銀燈「…全く、損な役回りだわぁ…」 屋上で寝そべりながら、水銀燈はついこんな愚痴をもらした。 過去、色々なことがあったとはいえ、翠星石のことはそんなに嫌いじゃない。 むしろ、過去に私がしたことを水に流して普通に接してくれたり、何気ないことで気遣ってくれたりと、どちらかと言えば好きな部類に入る。 しかし、その縁もこれで終わり。薔薇水晶も相当怒ってたし…。 さぁて、これからどうしようか…と考えていた時、ドアのところに蒼星石が立っているのが見えた。 向こうもそれに気がついたのか、つかつかと水銀燈の方に歩み寄ってきた。 水銀燈「…なぁに?『保護者』の登場って訳ぇ?」 蒼星石「水銀燈…。さっきの事だけど…。」 水銀燈「だから何よ…。今更、弁解する気も…」 蒼星石「…雛苺から聞いたよ…。」 そう言うと、蒼星石は寝そべったままの水銀燈の横に座り、話を続けた。 蒼星石「あれは全部、雛苺のためにやったそうじゃない。それに、美術室に口に入れても無害な絵の具が無かったから、わざわざ買いに行ってくれたらしいし…。」 水銀燈「…目の前で死なれちゃ、寝つきが悪くなるでしょう?それだけの事よ…。」 蒼星石「そっか…。あ…それで翠星石の事なんだけど、今、薔薇水晶に付き添われて雛苺のところに謝りに行ってるんだ。やっと自分が悪いことしたって気がついたみたい。だから、あんまり気にしないで…。」 水銀燈「…何で、この私が翠星石の事を気にしなきゃいけないのよ?バカじゃない?」 そう言うと水銀燈は立ち上がり、屋上を後にしながらこう言った。 「躾(しつけ)がなってないわよぉ…」と。 翠星石「うぅ…ごめんなさいですぅ…。もうしないから、いじめないでですぅ…」 水銀燈「分かったわよ…うるさいわねぇ…。」 放課後、しつこいぐらいに何度も謝りに来る翠星石をかわしながら、水銀燈は家路へと急いだ。 今日は雪華綺晶のヘリで学校に来たため、帰りは歩かなくてはいけない。 遊歩道を歩きながら「やっぱり面倒くさいから、タクシーでも呼ぼうか」と考えていた時、後ろから自分のことを呼び止める人物が現れた。 雛苺「すいぎんとー!待ってーなの!一緒に帰ろうよー!!」 水銀燈「…雛苺?あなた、車はどうしたのよ?」 雛苺「んー、今日は電車で帰るから大丈夫なの!それよりも、水銀燈と一緒に帰りたくて…」 水銀燈「…私と?」 雛苺「うんっ!あのね…あの後、翠星石がちゃんと謝りに来てくれたの!『もうしない』って!これも全部水銀燈のおかげなの!どうもありがとう♪」 そう言うと、雛苺はぺこりとお辞儀をして、水銀燈の手を握り締めた。 水銀燈「な、何!?」 雛苺「さ、お手手つないで帰りましょ~♪なかよしこよしで帰るのよ~♪」 水銀燈「ちょっと…!恥ずかしいから止めなさい!みんなに見られたら…」 雛苺「いいの!いいの!…でも絵の具なんかで、どうやって翠星石を反省させたの?」 水銀燈「…あなたには一生分からなくていい事よ。さ、いいから早く帰りましょう…。」 そう言うと、水銀燈は雛苺の手を引っ張り、前へ進みだした。 たまにはこういうのもいいか…と考えながら…。 そして、その行く手には綺麗な夕焼けがその顔を覗かせていた。 完